あれよあれよという間に、Twitterで燃えていました。
阪急電鉄の中吊り広告。
(以下、朝日新聞デジタルの記事より抜粋)
阪急阪神ホールディングス(HD)は10日、
阪急電鉄の中づり広告が、インターネット上で
庶民感覚とずれているなどと批判されたため、
撤去することを決めた。
同社広報は「公共交通機関の広告として内容が不適切だった。
今後は適切かどうかのチェックを強化する」と説明した。
広告は、働く人を勇気づける言葉の企画として6月から始まり、
阪急神戸線、宝塚線、京都線の一部の電車に掲示していた。
批判の対象になっていたキャッチコピーのひとつが、
「毎月50万円もらって毎日生き甲斐のない生活を送るか、30万円だけど仕事に行くのが楽しみで仕方がないという生活と、どっちがいいか。」
というもの。
その他にも、80パターンのキャッチコピーが、電車の中吊りをはじめ、ドア横などにもポスターとして掲示されていたようです。
「様々な業界で働く人の声を掲載」という企画で、問題のコピーには、(研究機関 研究者/80代)という表記がされています。
ネット上での主な批判は、「現実知らない」「時代錯誤」「ブラック企業を肯定するのか!」って感じですね。
炎上が怖くて発信できない!?
このような炎上の事例を見ると、
「自分も発信するのが怖い」と感じる方もいれば、
「まぁ、そこまで有名企業じゃないし大丈夫だろう」
と感じる方もおられると思います。
私の講座に来られる方の中には、
「過去、ブログやSNSでの発信が、思いがけず炎上したことがある。だから発信が怖い」という方が、わりとおられます。
個人が炎上する、というのも、珍しくもなんともないことなのです。
今日の事例を参考に、炎上しないための方法を考えたいと思います。
阪急電車の広告炎上から学ぶこと
言葉はUPした瞬間から、受け手のものになる(書き手の意図は関係ない)
これは、文章をどこかにアップしている人は、いつも心に留めておきたいことです。
「そんなつもりで書いたんじゃない」は通用しない。
言葉や文章は、受け手がどう受け取ったかがすべてです。
そんなつもりで書いたんじゃなくても、誤解されたり、そんなつもりでなくても、「上から目線な人だな」と感じられたり
するのです。
今を生きている人たちが何を考えているかをとらえる力、超重要。
今回の件で、ネット上で多く見られた批判的意見は、
「手取り30万で楽しい仕事とか最高じゃない? 今、若者がやってるのは手取り15万でストレスしかない仕事なのに」
「月収の基準がズレてる」
というもの。
つまり、今の時代の現実を見ろよ、という批判。
自分の価値観だけで物事を考えてしまうことや、自分が普段生活している圏内だけで、ものごとをとらえてしまうのは、とても怖いことです。
世の中の、今の時代を生きている人たちが、何を考え、どんなことに悩み、何を欲しているのか。
自分と違う業界の人、自分と違う年齢の人、そこまで想像できるか否かは、とても大事なポイントだと思いました。
言葉は「誰が言ったか」が大事。
これも大事なポイントだなと思います。
80代の研究職の人が言った言葉、というだけなら、
「そういう人もいるんだな」
「そんな時代もあったもんなぁ」で済むでしょう。
それを、企業が、「働く人へのエール」として広告にしてしまったから、問題になった。
私たちも、自分の意見を書くときは、「あくまでも自分の意見として」書くこと。
自分の意見を、さも世の中の常識のように書いてしまったら、反発を食らう可能性があります。
炎上は「書き方」を知ることで防げる
以上の3つのポイントを意識するだけで、炎上に対するリスクは減らせると思います。
- 「そんなつもりで書いたんじゃない」は通用しない
文章は受け手のものであると理解すること。 - 自分のまわりの狭い世界だけを見ず、今の世の中の気分をしっかり把握すること。
- そして、「自分の意見」は、あくまでも「自分の意見」として書くこと。
私の講座では、
「ファンが増える文章の書き方」の回で、「共感される文章の5つのセオリー」というルールをお伝えしています。
そのセオリーを知れば、不要な炎上を防ぐことができるというものです。
上記の3つも、さらに詳しく解説し、自分のものとして使えるようになります。
「誤解されずに、自分の想いを伝えたい」
「今の書き方で大丈夫かな?」
と思った方には、ぜひ身につけてもらいたいスキルです。
以下のセミナーでもお話しています。
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