「SNSやブログで発信するのが怖いです」という声に対して、
「大丈夫、誰もそんなにあなたの発信見てないよ!」とか
「はじめは誰でも怖いけど、慣れるって」とか言うのはカンタンですが
発信に対する「怖い」という思いはずっと持ち続けていた方がいいなと思います。
もちろん、怖い怖いと思いすぎて、何も発信できないのはもったいないし、起こってもいないことを不安がって立ち止まってしまう必要もありません。
でも、「怖さ」の正体を知ることで、それを逆手にとって楽しみながら発信力(=影響力)を強めていくことができるのです。
怖い理由①「そんなつもりで書いたんじゃない」
文章を書いていると、絶対付きまとう問題。
それは、「そんなつもりで書いたんじゃないのに」と感じるような意見をぶつけられることです。
SNSのコメントに、意図せぬことが書いてあったり、何でそう思った?と聞きたくなるような質問がメールで届いたりすることもあります。
書き手として、最初に押さえておきたいのは、「発信は、公開した時点で、相手のものである」「文章は、読者のものである」ということです。
読者にとっては、「書き手の意図」は関係ないのです。
学生時代の国語の授業では、小説を読んで「作者はどんなことを伝えたかったのでしょう?」なんていう問題がありましたが、SNSの世界では、作者の意図に正解はない。
読者がどう受け取ったかが全てなのです。
間違った解釈が、新たなアイデアを生むこともある
「そんなつもりで書いたんじゃない!」と怒っても仕方ありません。
相手が自由に受け取ってくれるというのは、悪いことばかりではないのです。
たとえば、Facebookやインスタの投稿に否定的な意見が付いたとします。
(もう、何言ってんのかわからんようなものや人としてサイテーなのは、即ブロックするとして、)
そう言う風に受け取ったのか!
あー、言葉不足で伝わってなかったな
という気付きがあれば、コメントに返信することで話が膨らむこともよくあります。
私は、Facebookではコメントに返信した時に「あ、今私イイコト言っているな」「この話面白いな」と思ったら、それをブログのネタにしたり、メルマガのネタにしたりしています。
自分の想定とは違う解釈を読者がしてくれたことで、話が広がったり、自分の視野が広がったりすることはよくあります。
本を書いたときもそうでした。
私は2冊本を出していますが、2冊とも、Amazonのレビューを見ると「そんな風に受け取ったのか!」という感想があったり、または想定したターゲットとは全然違う人が「こういう風に役立った」と書いてくれていたりして、驚くことがあります。
余談ですが、Amazonのレビューは、★1つや2つがついた方がいいと編集者さんに言われました。
自分の想定した読者ではない人にも届いたという証拠だからです。
怖い理由②一度発信したら取り消せない
こんなことを書いて、業界の偉い人になんて思われるだろう?
私なんかがこんなことを書いていいのだろうか?
発信をしていると、頭をよぎることがあります。
私もあります。
「すごい人がいるのに私なんて」問題をどう解決するかは、この記事でも書いています。

一度発信してしまったら、取り消せない。
(WEB上で削除しても、残ってしまいます)
誰かに何かを言われたらどうしようという不安に関しては、こう考えるのがベストだと思います。
それは、「今書いていることは、今日の時点での私の考えである」ということです。
人間ですから、考えが変わることもあります。
でも、今日書いたことは、今日の時点で、自分がコレがいいと思っていたこと。
時代は変わり、人の考えも進化します。
どんな業界でもそうだと思いますが、10年前、5年前と常識が変わることだってあるのです。
だから、今書いていることは、今の時点でのベストであると定義することが大事なのです。
そして、「これは私の考えで、読者はどう受け取ってくれてもいい」という前提で書くこと。
自分の考えがすべて正しいわけではないし、違う考え方をする人がいてももちろんいい。
でも私はこれがいいと思っている。以上!
そんな心構えをもって発信をすれば、無用に反対意見を怖がることがなくなります。
そして、大事なポイントは、「これは、現時点での、私の考えです」というこちらの思いを、しっかりと文章で伝えるということです。
これはあくまでも現時点のものである。
これはあくまでも私の意見である。
(あなたがどう思ってくれてもいい)
と伝わるような文章の書き方をするということです。
そんなつもりでなくても、「自分の意見がすべて正しい」「この方法が絶対だ」みたいに受け取られるような文章を書いていたら、トラブルの元です。
もっと「言葉になっていないもの」まで受け取ってよ!
正しく文意を理解してよ!
と全ての読者に求めるのは、不可能です。
文章は、読者がどう受け取ったかが全て。
読者の「読解力」に頼らない。
発信するうえで、持っておきたい書き手としての心構えです。
では、どうやって、「これは、現時点での、私の考えです」と伝わるような文章を書きますか?
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